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主な屋根の素材としてはコロニアルと瓦があります。おそらくこの2つの種類だけでお家の屋根は80％位のシェアがあるのではないでしょうか？家の造り（日本風なのか洋風なのか）にもよるとおもいますが、新築の際どちらが良いかは非常に悩む所だとは思います。どちらにも一長一短がある為、実際にはどちらが得なのか塗り替えの観点から見てみましょう。

 

1.　耐久性

1-1.　コロニアルの耐久性

コロニアルの耐久性については一般的に10年～20年程度と言われています。セメントを成形した屋根で、そこに2004年以前はアスベストを含んでおりましたが中皮腫を発生させる恐れがあるとの事からアスベストは全面規制となり現在ではノンアスベストタイプとなっております。アスベスト含有タイプは耐久性がノンアスベストと比べて高いと言われており1.5～2.0倍程度の耐久性があります。

 

1-2.　瓦の耐久性

瓦はタイルなどと同じく粘土を高温で焼いている焼きものですので非常に長い耐久性があり、屋根材の中では最も耐久性が高い種類となります。耐久性は50年～100年とも言われており一旦施工をするとほぼメンテナンスの必要はありません。但し、時々誤解があるのですがセメント系の瓦は焼き物の瓦（所謂日本瓦）とは違います。見た目は非常に似ていますがコロニアルと同じ系統ですので20年程度で耐久性はなくなります（セメント瓦の劣化と塗装の必要性）。

 

2.　施工費用

新築時の施工費用としてはおおよそコロニアル屋根の施工が約50万円に対して、瓦は約100万円となっていますので約2倍となります。

 

3.　メンテナンス費用

3-1.　コロニアル屋根のメンテナンス費用

コロニアル屋根は製造時に工場で塗装がされておりますが比較的安価な（耐久性の低い）塗装がされている場合が多いため、大体7～10年程度で劣化します。この為、平均的には10年前後を目安に塗り替えを行う必要があり、その費用はおおよそ40万～50万円となります（足場10万＋塗り替え＋縁切り費用30～40万円）。また、コロニアルはその構造上の問題から塗り替え後には縁切りとよぼれる処理が必要となります。詳しくは『カラーベスト（コロニアル）に必要な縁切りとタスペーサーとは？』をご参照ください。

 

3-2.　瓦のメンテナンス費用

瓦は基本的に塗り替えは要りません（いぶし瓦など色落ちはするものもありますので瓦の塗り替え自体はできます⇒塗装が不要・必要な屋根・外壁の種類をご参考下さい）が漆喰が大体15年～20年で傷んできますのでメンテナンス費用がかかります金額としては大体40～50万円となりコロニアルの屋根塗装費用とほぼ同じとなります。

 

4.　デザイン性

デザインについては好みががありますのでなんとも言えませんが、色に関していうとコロニアルは洋風にも和風にも使用されているため比較的多くの種類の色がありあすし、また塗り替えの際には1000色程度から選ぶことも可能です。一方、瓦は基本的に日本家屋が多く黒やグレーなどの色になりますのでデザイン性においてはコロニアルが優っていると言えます。

 

5.　耐震性

瓦とコロニアルの違いでよく言われるのが耐震性です。パッと見た感じでも瓦が思そうというのは伝わってきますが大体3倍ほどの重さの違いがあります。コロニアルで大体１軒１トン程度なのに対して瓦の場合は3.5～4トン程度の重量がありますので当然それだけの負荷が家にかかってきます。また自身があったときにも頭が重いですので家の揺れも大きなものとなります。

 

6.　まとめ

実際に仮に30坪の新築の家に50年間住む事を仮定し、コロニアル・瓦にかかる費用を算出すると以下の通りとなります。

瓦：100万円（施工費）+40万円ｘ2回（漆喰メンテ）＝180万円

コロニアル：50万円（施工費）+40万円ｘ3回（塗り替え）＝170万円

 

結局のところ50年住むという観点でいうと瓦とコロニアルの費用にはトータルコストで見るとあまり変わりません。勿論これ以上長く住み続けると仮定するとドンドンその幅は広がっていきますし、コロニアルに至っては張り替えも必要になってきますので費用はかさみます。この他にも、外壁塗装をする前の知っておくべき塗料や塗装についてを色々まとめていますのでご参照ください。

 

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