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知っておいて損は無いサイディングの欠点3つ
- 2015/6/15
- 屋根・外壁(素材種類・色)について
柄も多く比較的安価である為、現在最も外壁材として使用頻度が高いサイディングですが欠点もあります。サイディングボードの欠点についてはいくつかご紹介させて頂きます。
1. サイディングの欠点
1-1. コーキングの劣化が早い
サイディングは板をつなぎ合せて外壁を形成していますが、板のつなぎ合せの部分に目地がありここにコーキングを埋め込んでサイディングボードの動きに対応しています。サイディングは昼と夜の外気温の温度差によって膨張・収縮を繰り返す為そのわずかな動きに対して緩衝する役割としてコーキングがあります。ただ、このコーキングがサイディングの欠点にもなっています。
コーキングは塗装と比べて比較的耐久性が低く、大体7~10年程度となっており塗装でいうとウレタン塗装レベルとなります(塗装の耐用年数については『外壁塗装装の耐用年数について』をご参照ください)。現在外壁塗装で最もよく使用されているシリコン塗装の耐久性が10年~12年程度という事を考えると殆どの場合がコーキングが先に傷んでしまう状態となります。実際、サイディングの塗り替えは多いですが多くの塗り替え理由は『コーキングの劣化』です。
折角耐久性の良い塗料で外壁塗装をしたとしてもコーキングが先に傷んでしまっては意味がありませんので、コーキング塗装で被覆するなどして劣化速度を遅くしてやる必要があります。また、コーキングが劣化するとコーキング自体にヒビが入りますのでそこから水がサイディング裏面に侵入する可能性が高くなります。そうすると裏面に湿気がたまりますのでカビなどが繁殖する可能性もでてきます。
1-2. サイディングの差し替えが無い
サイディングボードの大きなメリットの一つが豊富な柄にあります。モルタルですと凹凸をつけたりして柄を出すしかありませんが、サイディングには主に洋風な非常にバラエティに富んだデザインがあります。但し、先ほどのコーキングの劣化を放置したりすると目地部分から水が浸入する事でサイディングボードが反ってしまう場合があります。
サイディングが反ってしまうとそこから水がドンドン侵入してきますので、その一部分だけでも新しいサイディングに差し替える必要がありますがデザインが多い反面、デザインの入れ替えも多い為に10年も経つと以前のサイディング柄が無くなってしまっている場合があります。そうなると全く異なるサイディングボードを差し替える必要があり折角のデザインを大きく損なってしまいます。サイディングストックの欠如も欠点の一つと言えます。
1-3. 膨れが起きやすい
サイディングの欠点の3つ目としてあげられるのが他外壁材と比べて塗装の膨れが起きやすい事が挙げられます。現在の新しいサイディングであれば問題は殆どありませんが、以前のサイディングについては直張り工法と言ってサイディング外壁材の裏面に湿気が溜まり易い構造になっていました。現在はこれが改良されて通気工法と言い常に空気が流れる仕組みとなっており湿気が溜まり難くなっています。
裏面に湿気が溜まるとカビが生えやすくなるのは勿論ですが、それもより塗装をする事で塗った塗膜が膨れてしまう可能性が高まります。湿気が外壁裏面にたまった状態で外気温が非常に高くなり太陽熱を外壁材が吸収する事で、内部の湿気が膨張します。逃げ場を失った湿気は膨張していきますので外壁に塗装した塗膜を押し上げてしまい膨れるという流れです。この事から直張り工法のサイディングに膨れが起きやすい弾性塗料を施工する際は十分に注意が必要となります。塗装のトラブルについては『塗装のトラブルについて』をご参照ください。
2. まとめ
サイディングの欠点は以上の3つが主なものとなります。特に①については高い金額を出して15年も耐久性のあるフッ素塗装などをしてもコーキングが先に傷んでしまっては意味がありませんので、コーキングがいかに先に傷まないように施工をするかが大切となります。そこを余り説明をせずに単純に高い塗料を勧めるような業者も多いので注意が必要です。
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