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厚膜塗装って何?
- 2015/8/26
- 塗装工事・価格等について
塗装には厚膜塗装と薄膜塗装があり、一般的によく使用される塗装の事を薄膜(標準)塗装、これに対してクラックの処理なや柄つけ、防水機能が高い塗料などに標準よりも塗膜の厚みがあるものを厚膜塗装と言います。
1. 厚膜塗装のメリット
厚膜塗装は標準タイプより5~10倍の塗膜の厚みがある為、塗膜に亀裂が入り難かったり既存の外壁塗装などのヒビなどを隠せる働きがあります。とはいっても塗料の膜というのは元々それほど大きいものでは無く、一般的な塗料の厚みは数十ミクロン(100ミクロン=0.1ミリ)であり厚膜塗装で数百ミクロンとなっています。
厚みが5~10倍という事は単純に塗料を標準的な塗装よりも多く使用するという事ですので当然ながら塗膜の強度も上がります。特にひび割れなどが起きて漏水につながると補修工事が大変なビルやマンションなどの外壁塗装工事においては厚膜塗装が好まれる傾向があります。また、戸建てにおいてもモルタル外壁などは同じくヒビが入り易い事から防水機能を高める為に厚膜塗装をされる場合もあります。
2. 塗装方法
厚膜塗装の塗装の仕方については標準塗装と大きな違いはなく、標準塗装と同じく下塗り→上塗り2回という工程の場合もありますし、中塗りに別塗料を使用し1~2回追加した上で、下塗り→中塗り2回→上塗り2回という合計5工程となる場合もあります。
ただ、単純に一般的な薄膜系の塗料を5回塗ったら厚膜塗装になるかというとそうではありません。塗料は製品ごとに粘度が違い屋根の塗料と外壁の塗料では外壁塗料の方が粘度が高くなっています。これは外壁は垂直に塗る為に粘度が低いとドンドン塗料が垂れていってしまう為です。同じように厚膜系の塗料は薄膜系塗料よりも厚みをつける必要がありますので粘度が更に高くなっています。この為、工程としては同じ場合もありますが粘度が高いためローラーが転がり難く塗り難いのが特徴です。
3. まとめ
厚膜塗装の欠点は当然ながら塗料を多く使用しますので薄膜塗料と比べて塗料代は高くつきます。但し、塗料の費用というのは塗装工事全体に占める割りたいとしては2割~3割程度と比較的小さなものとなりますので、塗料には良いものを使われた方が結果としては建てものは長く保護する事ができます。また、厚膜塗装はモルタル外壁には有効ですがサイディングボードには不向きなものもあります。この理由はサイディングの内面の構造に起因します(内部に湿気が溜まり易い構造のものが多い)。ここについてはよく現場をチェックする方に聞いてみましょう。
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