- Home
- 吹き付けタイルって何?
吹き付けタイルって何?
- 2017/11/5
- 塗料(ペンキ)について
吹き付けタイルっていうとタイルだから右図の様なイメージでは無いでしょうか?これこそタイルっていう感じなのですがこれは『磁器タイル』であって『吹き付けタイル』ではありません。吹き付けタイルというのは機械を使って吹き付けた塗装の模様でボンタイル仕上げの事を言います。
タイルガンやカップガンと呼ばれる機械を使って外壁に主材を飛ばして塗装をする方法の事を吹き付けタイル仕上と呼んでいます(全く一般的なタイルのイメージはありませんが・・・)。これはモルタルの外壁でそのままだと非常に無機質で味気ない仕上がりとなるので、表面に凹凸を付けた良いデザインを施す為に生まれた工法で今では多くのモルタル外壁で同工法にて仕上げがされています。
パッと見た感じでは吹き付けタイルはペンキを塗る塗装というイメージもありませんがこれも塗装であり、どの塗装店でも一般的に施工されています。ただ、この吹き付けタイルの仕上げは他ある吹き付け塗装のスタッコやリシンと共に、ただ単に塗料をローラーを転がして塗装をするのとは違いますので経験値が必要です。下手な職人がこれらの吹き付け作業を行うと何とも格好の悪い仕上がり(凹凸が全体的に均一でない等)になってしまいますので、その業者の経験値もよく聞いておく事が必要です。吹き付けの仕上げ方法については以下の通り。
1. 吹き付けタイル
右図が吹き付けタイル(ボンタイル仕上げ)となりますがよく外壁の仕上げでは見かけるものだと思います。ただ、これを見て『タイル』というイメージはあまりつかないかもしれません。一般的に塗装の工程は、下塗り→中塗り→上塗りという3工程となりますが吹き付けタイルでは、下塗り→主材(1~2回)→中塗り→上塗りの4~5工程となっています。
塗料を吹き付けるだけではこの様な凹凸をつける事はできませんので、主材の部分で粘土の高い塗料を吹き付ける事でこの様な柄を作る事ができます。また、この柄を右下図の様に 山の頭の部分を平にするヘッドカット仕上げという工法もあります。これは主材を吹き付けたあとに専用のローラーで表面をコロコロ転がす事で頭の部分が平滑になりこの様に仕上がります。その後は全く同じで中塗り・上塗りを施工すれば完成となります。
2. リシン吹き付け仕上
リシン吹きも吹き付けタイルと同じくカップガンなどの機械を使ってリシンを飛ばして仕上げる工法となります。昔からある工法で日本家屋風の外壁では今でも非常に多く利用されています。リシンとは塗料に骨材やセメントを混ぜたものを言い、これを外壁に吹き付ける事で右図の様な模様が仕上がります。石の大きさを変えたり吹き付けの方法を変えたりすることで柄は多少変える事も可能です。
3. スタッコ吹き付け仕上
スタッコは他の2つと比べると比較的少ない(昔は多かった)吹き付けタイルになります。凹凸が大きくダイナミックな仕上がりになります。一方で時間が経った外壁を見ると凹凸が大きいためか少々汚れが付きやすい傾向があります。施工方法はリシン吹き付けと全く同じで、下塗り→スタッコ2回仕上げの3工程となります。
4. まとめ
吹き付けタイルについては主材があり、その上からシリコンやフッ素など色々な塗料で施工をする事ができますので基本的にその耐久性は使用する塗料によります。一方でスタッコやリシンについては基本的にアクリルもしくはシリコン仕上げとなっており、その耐久性はおおよそ10年以下となります。
最近ではサイディングの外壁が多くなった事もあり吹き付けもしくは吹き付けタイル仕上げを選択されるケースというのは少なくなってきました。一方でSK化研(SK化研は何位?塗料メーカー売上ランキング)のベルアートやアイカ工業のジョリパットという吹き付けではなくコテにて仕上げていくもの(右図)が多くなっています。これは和風にも洋風にも仕上ることができますので好まれています。ただ、これも吹き付けタイル等と同じで職人の腕により仕上がりが大きく左右されますので経験値のある業者を選ぶ事がポイントとなります。この他にも、外壁塗装をする前の知っておくべき塗料や塗装についてを色々まとめていますのでご参考下さい。きっと少しは役に立つ・・・はず。
HPをお気に入りに追加