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なんじゃこりゃ?外壁目地が真っ黒になるブリード現象とは
- 2016/1/4
- 塗装工事・価格等について
ブリード現象とは、外壁の塗装を行う際にモルタル外壁であれば『ヒビの補修』、サイディングボード外壁であれば『目地の打ち替えor増し打ち』にコーキング(シーリング)を使用しますが、選ぶコーキングを間違えるともしくは施工方法を間違えるとコーキングの上に塗装をした部分から黒ズミが発生し、みるみるそこが黒くなっていきます。これをブリード現象と呼んでいます。
※コーキングの増し打ち・打ち替えについては⇒シーリング(コーキング)は増し打ちか、打ち替えどちらが必要か?をご参考ください。
1. ブリード現象が起きる要因とは
外壁のコーキング材や塗料などには弾性を出すために可塑剤と言われる添加剤が含有されています。輪ゴムなどにも同可塑剤が使用されています。輪ゴムほどビョンビョン塗料が伸びるわけではありませんが、ある程度柔らかくする事でコーキングは昼と夜の熱の差によるサイディングボード等の膨張・収縮の動きに対応する事ができるます。この弾性を出す働きのあるコーキング内に含まれている可塑剤という添加物が時間の経過とともにコーキング内部からその上に覆ってある塗装面にゆっくりと移行し、にじみ出る事で黒いシミの様な形でシーリング上面にある塗装面が汚染されます。これをブリード現象(bleed:英(液体などが)流れ出る)といいます。
2. ブリード現象の対策
ブリード現象とは可塑剤の移行が原因となりますので、この現象を抑える為には以下2つがあります。
2-1. ブリードを移行させない
ブリードを塗装面に移行させない為に、間にブロックをします。そのブロックの役割としてブリードオフプライマーというものをコーキング上に塗布します。
2-2. 可塑剤を使わない
もう一つはやり方はそもそも移行するモノ自体を使わないという事です。通常コーキングに使用されている可塑剤を含まない(実際には微量含まれています)ノンブリードタイプのコーキングを使用します。ノンブリードコーキングには大抵ノンブリードとコーキング材ラベルに表記されています(右図)。
※外壁に塗った塗料との相性などもある為ブリードを完全に抑える事は難しく多少発生する可能性は残ります。
3. まとめ
外壁塗り替え時にはノンブリードの変成シリコンタイプコーキングもしくはウレタンタイプで塗装をする事がほとんどでブリード汚染が発生することはそう多くはありません。発生要因としてはブリードオフプライマーの塗り忘れや塗料との相性が悪い場合です。因みにブリード現象は施工後すぐに発生する事は無く、半年から数年後になります。また発生したブリードについては途中で抑える事はできないので上から塗り直しをするなどの対応になるため発生させない事に注意を置く必要があります。
《補足》
DIYでシーリング補修などをされる際に、変成シリコンではなくシリコンタイプのシーリングを使用されるケースがありますが、シリコンタイプの場合は密着性が悪く、シーリング上から塗装が密着しない為、塗装をお考えであれば避けて下さい。シリコンは耐水性には非常にすぐれており浴槽などでよく使用されますが外壁塗装などでは不向きです。この他にも、外壁塗装をする前の知っておくべき塗料や塗装についてを色々まとめていますのでご参照ください。
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